こんなことって‥、

今日は息子の友人で精神科に入院中のSさんが、一泊で家に来ています。
外伯許可は出たものの、帰る家がないので、我が家に来ました。


家がなくなったのは、入院前に錯乱状態になって暴れたので、大家さんが立ち退き要請をしたからです。
福祉に強制撤去されてしまいました。
覚せい剤を使用した過去もあり、
退院しても暫くは更生施設で暮らすことになるようです。


そこまでは分かるのですが、
何と、荷物は何もかも強制的に捨てられてしまったと聞き、耳を疑いました。
「何もかも、って?」
「アパートにあったもの全部」

大事なものがあつたでしょう?」

「全部捨てられた」


大学時代に赤線を引いて学んだ沢山の本も、
データーが入っているパソコンも、写真も、
大切にしていたギターも、

    
「元気になって、面接を受ける時のために」と、
富良野に住む、おばあちゃんが買ってくれた、新しい背広さえも、
何もかもが処分されてしまった、と。


「そんなことってある?
本人が判断能力が無い時には、誰かに連絡するはずでしょう?
大事な物だけでも一時預かりするべきじゃあないの。預かるところがなけれれば貸しローカーだってあるのだし。五千円も出せば、小さいの借りられるのに‥、」

と、私は言ったけれど、


「本当に、本当?、福祉って、そこまでするの?」と、
ただただショックでしかなかった。


もし、わたしだったら‥、
過去の記憶を根こそぎ奪われるようなことには、耐え難い。


「でもSさん、まだ若いのよね、大企業のHPも作っていたのよね、」と、
心をなだめて、挽回のチャンスがありますようにと、祈るばかりです。                              koujiさんの絵 (2016/06/08)




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