(思い出)ぶらり秩父旅.6「行きつけなかった美の山展望台」

和銅黒谷駅に戻る道、
「早めに宿に行って、温泉入りましょう、」
と言いながら道端に、“美の山山頂“ の標識を見かけました。(山頂にある展望台までは30分ほどです。)
「展望台まで、行ってみようか。」と、山道に入ります。


「山頂まで1.4㌔」「1.3㌔」「1.2㌔」標識を頼りに登ります。しばらく行くと、急坂と平坦な道に分かれていました。標識は見当たらず。


?と、立ち止まり、
「展望台はこちらだろう、」と平坦な道を進むkoujiさん。
「大丈夫かなあ‥?」


15分ほど歩いた山の中。

30分歩いたけれど‥、展望台には行きつかず。
「でも、展望はいいわね。」

道はだんだん、険しくなって、行き止まり。
登ってきた道とは別の下りの道が、ひとつあるだけでした。


とりあえず、シートを広げてお弁当を食べました。気がつくと、辺りは虫だらけで大騒ぎ。


「もう降りよう、」
koujiさん、来た道とは違う道を降りて行きます。
「この道、大丈夫?」


後から付いて行くと、遠くから車の音が聞こえてきて、やがて、民家の裏道に行き着いた。でも、
「ここは何処だろう‥、」


民家の標識を見ながら歩きます。
(皆野よりの黒谷かなあ?)
大通りを探して、ガソリンスタンドで、皆野駅までの道を聞きました。


「とにかく歩きましょう、」
歩くのだけは速い私、速足で歩きます。
30度近い日の午後、道の向こうは秩父鉄道の線路です。


次々と、電車が走り去って行くのをみながら、ようやく気がついたのは、


どうやら、下りた場所は皆野駅よりも、和銅黒谷駅に程近く、私たちは、一駅間、歩いているのだということでした。


歩きながら思います。
(もおっ!、このオジサンは、どうして、違う道を降りたわけ?
来た道下れば、そこから10分で駅に着いて、一駅乗ったら皆野駅。後は、シャトルバスで宿に行くだけだったのに‥。)


「疲れたわ‥、」
振り返ると、koujiさん、休む場所を探しているご様子です。


(ここは無視よ、
“のんびりオジサン“ につき合っていたら遅くなる、私は早く温泉に入りたい。)


昔、買っていた老犬の太郎との散歩を思い出しました。
「太郎が、もう、歩けないと座り込んだ時、鎖外して、先に歩いたら、仕方ないとついてきたのよねえ‥。」

どんどん歩いて、先に、皆野駅に着きました。


「随分、速く歩いていたね、」
「あら、ごめんなさい。トイレに行きたかっただけよ。」(笑)


何事もなかったように‥、二人並んで、
シャトルバスを待ち、ようやく、宿に向いました。
(つづく、)





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